私がヨガを始めた1970年代には、現在使われているようなヨガマットは存在しませんでした。ヨガマットを考案して広めたのはBKSアイアンガー師です。
あと、ヨガブロックやその他のプロップ(補助道具)もほとんどアイアンガー師が考案したものです。
多分、1990年ころからヨガマットは日本に広まってきたと記憶しています。
私の友人にアイアンガー師の友人(アメリカ人男性)がいますが、
彼は、確かアイアンガー師は70年代の後半にニューヨークに講演に来たと話していましたから、ヨガマットの普及はその後になると思います。
アイアンガー師は、やはり、70年代に講演とデモンストレーションのため来日していますが、その時にヨガマットを紹介したのかは、定かではありません。
面白いのは、そのときにアイアンガー師は、ヴィンヤサを初めて日本で披露しています。
アイアンガー師は、アシュタンガヨガのパタビ・ジョイス師とともに、クリシュナ・マチャリアの元でヨガを学んでいますが、アシュタンガヨガのアイデンティティであるヴィンヤサを、アイアンガー師が紹介したというのが、とても興味あります。
その頃はもちろん、日本にはアシュタンガヨガの先生はいなかったと思います。
私は存在すら知りませんでした。
そして、現在のアイアンガーヨガにはヴィンヤサはありません。太陽礼拝も私が知る限りやっていないと思います。
そこがとても興味あるところです。
以下リンクはアイアンガー師のヴィンヤサです。1938年撮影。同時期にクリシュナ・マチャリア師のヴィンヤサも撮影されていますが、恐らくヴィンヤサを記録した最古のものだと思います。
ヨガマットは、クッションとして身体を保護することとは別に、
多くのヨギ、ヨギーニが練習するスタジオで、テリトリーをひと目で分かるようにする役目が便利だな。
と初めてヨガマットを目にしたときの印象です。
そのヨガマット、実は、インドのサドゥーで使っている行者もいます。
写真がそうです。動物の皮です。
仏陀、パタンジャリもサドゥーとして修行していたことで有名ですが、
両聖人が、戒律で殺生、肉食を禁じているのに、なぜ?と疑問に思っていましたが、
あるヨガの先生と話をしているときに、その理由を知りました。
実は、この皮を使うには、その皮を剥ぐ動物が自然死か事故死したものである。
という証明が必要だそうです。
皮を剥ぐため、肉食のために屠殺した動物の皮は使ってはいけない。
ということです。
多分、アイアンガー師はこのサドゥーのヨガマットのことを知っていたはずで、
ここから、ラグやゴムなどのヨガマットを考案したのかも知れません。
ちなみに、私は昔のヨギ同様、
基本的にヨガマットはヨガ教室に参加するときと室内で一部のアーサナをする時以外は使っていません。
元々野外で、数キロ走って汗をかいたあとにヨガをやることが多いので、
身軽であるためにも、身体ひとつで出かけるからです。
ヨガマットの代わりに帽子を被っているだけです。
帽子は、地面でシールシャアーサナ(頭立)をするときのヨガマット代わりです。
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