2016年9月24日土曜日

「指の役目」


私は、瞑想や練習を行う時は、いろんなところでやっています。

このブログを見ていただいてもおわかりになると思いますが、床で練習することもありますが、バランス、倒立系は、室内ではスツールの上か、屋外では岩か、コンクリート、ウッドデッキの上で行うことが多いです。

これは、気分が良い。大自然に接することができる。緊張感がある。集中力をつける。
という目的もありますが、
ひとつには、ホールドが安定し、その結果自由度が増すという目的もあります。

手首は、ぐっと何かを掴んだ時に、しっかりとロックされます。
普通に手を置いた場合よりはるかに強度と安定度が増します。
結果、手首にかかる圧力も減ります。

例えば、倒立を、岩盤や、ざらざらしたコンクリートやアスファルト、
板を組んだウッドデッキの上でやった場合、
わずかな表面の凹凸を10本の指で、掴むことができます。
スツールの場合は縁を握ることができます。

しかし、例えフローリングやヨガマットの上でも、
指の腹で、床を掴むという意識があって、続けていると、
床をある程度つかめるようになります。
そうすると、つかんでいる間は、手首の強度が増し、
アーサナも安定してくると思っています。

そして、各指に加える力によってバランスの微調整もできるようになります。
例えば、倒立で、バランスが身体の前方に傾いたときに、
親指以外の4本の指を少し立てて床を掴み、バランスをキープするテクニックはよく知られています。

この床を掴むという感覚、常に意識していると良いと思います。
そして、意識の上でも、身体の上でも床をつかめるようになると、
それだけで大きく進化すると思っています。

そして手の指だけでなく、足の指もバランスの微調整に一役買っています。
特に片足で立ったときに軸足の指が床をつかんでいると、安定感が違います。

自分でもあまり意識していないのですが、倒立やアームバランスの自撮り写真を見ると、
時々、バランスを取って静止しているとき、足の親指を開いたり交差させていることがあります。
これは、バランスを無意識に微調整しているのだと思います(写真上)。

それから、私はヴィンヤサもたまにやっていますが、
ダウンドッグから、ジャンプフォワードで超スロー着地するときに、
一瞬空中静止しますが、そのときに足の指を、もぞもぞと、動かしてバランスをとっていることがあります。
最初はクセなのかと思っていましたが、
海外のアシュタンガヨガのデモを見ると、けっこうやっています。
多分、
これは、猿が木から木へジャンプするときに、
尻尾を微妙に回転させて姿勢を安定させているのと同じ原理だと思っています。

足の指は手の指のように自由には動きません。
しかし、訓練である程度自由に動くようになります。

写真下は、足指で、ビー玉を掴んで、ある地点からある地点にに移動しているものです。
コップの中に移動したりすると、より器用な動きが必要になります。
これは、バレエ、水泳のトレーニングでもよくやります。
バレエも水泳も、足指はセンサーであり、推進力を生むところで、最も大事なパーツだからです。

このトレーニングをやっていると、足指のセンサー機能と、バランス微調整機能はかなりアップします。
バレエも水泳も、主に子供の頃にやらせるようにしていますが、
大人になっても、進歩はあります。

そして、何より、安定した歩行や機敏な動きに必要な、土踏まずを発達させてくれます。


2 件のコメント:

  1. 初めまして。
    とても興味深い記事がたくさんあり、読み耽ってしまいました。

    わたしはハンドスタンドの際、小指を使っているようです。
    ちょうどブログに写真をUPしたところでした。
    岩場でハンドスタンドをする勇気がないので、砂利のビーチでまず練習してみます(笑)

    更新を楽しみにしています❢

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  2. 充恵様
    コメントどうもありがとうございます。記事を拝見させていただきました。とても興味ある内容で、一気に読んでしまいました。
    生まれ持った身体的な特徴や疾病、生涯によって、アーサナができなということは、私の回りでも結構目にすることです。
    それによって、自分がそのポーズを諦めてしまうのか、精進してなんとかできるようにしようとするのか。その見極めはむつかしいと思います。
    ヨガはスポーツと違って生涯続けることができるもの。とにかく、いつかできるようになる。と信じて、焦らずに続けることも選択肢だと思います。
    しかし、Prop(補助道具)を使って、完成形に近づくだけでも効果はあると思います。そうやって、安易に妥協しない範囲で自分にできることをこつこつやっていくのも、ヨガだと思っています。確かにできないアーサナがあると悔しいですけどね。それは自分の場合、加齢による柔軟性の欠如とか、仕方ないことが多いのですが、あきらめずに、死ぬまでにできたらラッキーなんてお気楽に考えてやっています。
    ハンドスタンドの指の使い方。これも微妙にその人の体型が反映されていると思います。試行錯誤でノウハウを掴むのがベストだと思います。

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