2016年9月20日火曜日

「バランス系のコツと基本」



上の写真はヴィーラバドラーサナ(virabhadrasana)。
両足を着いたバージョンは戦士のポーズと呼ばれる有名なアーサナです。
私は、難易度の高いバランス系に入る前には必ずこのアーサナを練習しています。

このアーサナの画像をGoogleで多数見ましたが、
顔が起きているパターン。
足のかかとが直角になっているパターン。
身体が反っているパターン等様々です。

おそらく、どれも、それなりにバランスや集中力の練習になりますが、
私がいつも行っているこの姿勢は、
○体重を散らす。
○バンダをより強力に締める。
ということを目的にやっているものです。

このアーサナ、一応身体が水平になってバランスをとった時点で、
さらに、手先と足先を少し前後に伸ばします。
立ち位置のヴィドラーサナで腕を前後に引っ張るように伸ばすのと同じ要領です。

すると、ぐっと、ウッディヤーナ・バンダが締まります。
そこで、さらにぐっと手と足を前後に伸ばすと、体重が2つのベクトル上に分散して、軸足にかかっていた力がフッと軽減されると同時に体重も軽くなったような感じになります。

これは、片手アームバランスなどの、腕にかかる大きな力を分散するテクニックと同じです。

これと同じバランスの取り方をしたのが、下の写真のアームバランス(ベントアームプランシェ)です。ヨガのマユーラーサナに近いですが、
手は順手、腕は腰幅です。

これも、顎でリードした上半身の前方への動きと、両足のつま先を伸ばした後方への動きで、バンダを締め、バランスをとりつつ、体重を散らしています。

ですから、バランスがとれた時点で支えている腕への負担は少なく、
筋力はそれほど必要ではありません。

ヨガでは、ヴィーラバドラーサナもマユーラーサナも、
足先は直角かそれに近く曲げる方がいますが、
ウッディヤーナバンダをより強力にするためには、
つま先は伸ばした方が良いと思います。

試しに、直立姿勢で、かかとはつけたまま、両腕を肩幅のまま上に上げて、ウッディヤーナバンダをやってみてください。
そして、バンダを締めた状態で、つま先立ってみてください。
そうすると、自然にバンダが、より深く締まるはずです。
これは、つま先を伸ばすことで、可能になります。
そして、そのままの姿勢で腕をさらにぐっと上げてください。
すると、さらにバンダは締ります。

このつま先と腕、腕で支えている場合は首から顎、それを伸ばすことでバンダがコントロールできます。

倒立でもつま先をぐっと伸ばして、引き上げて、腕を地に押し付けて伸ばすと、バンダがぐっと締まり、体重をあまり感じなくなり、身体は安定して伸びます。

つま先立ち。
実はこれと同じ練習を、競泳のバタフライの練習でも、
プールサイドの壁などを利用してやります。
そのときは、お腹を締めて、バンダと全く同じ動きを練習します。
バタフライも両手で水をかいて、ダイブしたあとに、身体が一直線になりますが、
そこで、足先はぐっと伸ばし、このバンダで身体を安定させます。
そうすると、身体が一直線になり、前面投影面積が狭くなり、水の抵抗が減ります。

ですから、ヨガもスポーツもバランスをとること、身体を安定させる原理というのは、変わらないと思っています。
同じ人間の身体ですから。

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