2016年9月14日水曜日

「ヨガとケガ」

どんなスポーツをやっていても、日常生活をやっていても
ケガをするときはケガします。

アメリカの医者が長年調査した、ヨガによるケガですが、
どのジャンルのヨガにもケガの例が多数報告されているそうです。

写真は、アシュタンガヨガの正式指導員、アメリカのティム・フェルドマン氏の手首のレントゲン写真。

ティム氏は、アシュタンガヨガの世界的に有名な指導員キノ・マクレガーさんの旦那さんです。

ティム氏、長身、スリム、筋肉質と欧米のアシュタンギの典型的な体型。
まず、あれだけの経験があったら、いきなりの手首トラブルはないはずだ。
と思い、詳細を読んでみると、痛みが徐々に出てきた様子。

写真を見るとH型の印がありますが、これは、手首の舟状骨と月状骨の距離を示したものです。右が正常、左が痛みがある方。左は右より間隔が広いです。この乖離が痛みの原因です。

この写真を知り合いの接骨医に見せましたが、この手のトラブルは非常に多いそうです。

ティム氏、Instagramで、「良い医者を知らないか?」というメッセージを添えていましたが、アメリカには優秀な接骨医が少ないのでしょうか?
しばらくしたら、腕にギブスをはめた痛々しいティム氏の写真が掲載されていました。

私の推測ですが、これは、手首を酷使するアームバランスを長期間練習していたために、何かの理由でこの2つの骨あたりに余計な圧力がかかり、徐々に開いてきたのだと思っています。
多分10年20年スパンの進行だと思います。

私は柔道とカラテの経験で、師範や先輩たちからよく聞かされましたが、
手首は鍛えようがありません。
手首は生まれつき、その人の太さ、頑丈さがあって、少しは強くはなりますが、
鍛えても他の筋肉の様に丈夫にはなりません。

ですから手首には細心の注意が必要で、常に柔軟な状態にしておく必要があると思います。

話しは逸れますが、

インド古来の格闘技であるカラリパヤット。
道場はサティアンのような生活共同体になっていて、その中に病院があるそうです。
格闘技の練習中にケガが多いので病院があるのだと思いますが、ノウハウがあって、腕が良いので、地域の一般の人たちも病院として、利用しているという話しを聞きました。

ティム氏もカラリパヤットの病院に行くと意外と早く治るかも。
とは、インドに詳しいヨガの先生のお話。

この調査でちょっとショッキングだったのは、
整体的で静的なヨガで有名なアイアンガーヨガ、16年のベテランが深刻な頚椎損傷になった例が報告されていたことでした。

私は、すぐに、これはシールシャーサナ(頭立)が原因だと直感しました。
というのも、アイアンガーヨガの上級者は、30分、1時間と長時間シールシャーサナを練習することを知っていたからです。

私は最長で30分、キープしたことがありますが、バランス的にはいくら長時間でもできそうだったのですが、とにかく首に違和感を感じて途中で止めてしまいました。

私は、首周りの筋肉は、かなり発達していますが、それでも、長時間シールシャーサナをやると、しばらく首の調子がおかしくなりました。

現在では、最長で3分と決めています。
倒立(ハンドスタンド)も2分はできますが、これも手首にかかる圧力を考えて、最近では30秒で切り上げています。

ですから、ヨガの場合は、不測のアクシデント同様、長期間による、金属疲労的なケガにも留意する必要があると思っています。総括的には、身体が地面・床と接する部分、具体的には、手首、足首、首ですね。

ベテランのヨガ指導者の方はもっと多くのことをご存知だと思いますが、
スポーツや格闘技を長年やってきた自分からは、以上のようなことが見えてきました。

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