2016年10月2日日曜日

「今ならできる」

倒立するには、足を跳ね上げた反動で倒立の姿勢に持っていく方法が一般的ですが、
体操では、Press to handstand(伸肘倒立)という、前屈して手を床につけた状態から、足を跳ね上げないで、重心の移動とバランスでリフトアップする方法があります。

確かこの技術は19世紀にヨーロッパで考案された体操テクニックだと記憶しています。
その古い写真を見たことがあります。

アシュタンガヨガもこの体操の伸肘倒立をヴィンヤサに取り入れています。
余談ですが、パタビジョイス師のヴィンヤサは、欧米人の弟子が多くなるにつれて、
体操の技術を多く取り入れるようになったと思います。

多分、欧米人の身体能力がそれを可能にさせたのだと思います。

ヴィンヤサが考え出された頃のものは、倒立も伸肘倒立もありませんでした。
世界最初のヴィンヤサを記録した映像(1938年にクリシュナマチャリア師とBKSアイアンガー師が模範演技をしている)にも全く見当たりません。

その伸肘倒立ですが、

小学生の頃、器械体操をやっていたときは、普通にできていたこのテクニックですが、
昨年、再び倒立を始めたときは、全くできませんでした。
別に伸肘倒立ができなくても、倒立はできるので、そのまま練習もせずに忘れていたのですが、

先日、ぼ〜っとしていたら、なぜか、ふと、「今ならできる」
と感じて、すぐにリビングでトライしたら、
トライ4度目で、すっと、倒立まで持っていけました。

まだまだ、足がきれいに伸びていなくて課題満載ですが、
一応、やればできるようになったので、後は、フォームをまとめるだけです。

多分、この1年で、筋力が回復して、
昔の感覚が身体の中に戻り、整理されたのだと思います。

それが整ったので、意識として「今ならできる」
というシグナルになったのだと思います。

「今ならできる」は、これまで、いろんなスポーツをやっていて経験した感覚なので、
これはヨガには限らないと思います。

人間の記憶や感覚って面白いと思います。

できるようになったということより、その事の方に感動した昨日の練習でした。




2 件のコメント:

  1. press handstand、わたしも練習中です。
    両脚を揃えて真っ直ぐに伸ばしながら行うことはまだまだ難しく、頭を壁に押すようにしてでないとできません。
    いつか壁無しでできることを目標に、コツコツ続けていきます!

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  2. 充恵さま。
    Press handstand の体重移動と足をあげる要領は、三点倒立のそれと同じと思います。
    壁を長い期間使うと、身体が壁に頼ることに馴れてしまうので、壁で上がるようになったら、本番やった方が良いかもしれませんね。頑張ってください。あと少しですね。PS.手首気をつけてください。

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