2016年10月10日月曜日

「首を回すのは危険」

当たり前に行われてきた体操やストレッチで、
身体の構造を無視したものがいくつかあります。

その中でも危険なのが首を回す運動。
まだ行われていることが、信じられません。

ヨガでも、首の回転は、ストレッチとして行っている方がまだいると思います。
成人の首は大体4kg〜5kg。
それだけの重量を真っ直ぐに倒れないように支えているので、
首周りは普段、筋肉で固定されているような形になっています。

気絶した人を見たことがある方でしたらお気づきだと思いますが、
気絶した人を抱え上げると、首はだら~んとしています。
危険なので、必ず手を添えるようにします。
意識がないと、首はそのように真っ直ぐに身体に固定できない状態です。

この固定した状態で、例えば、首を左右、上下方向に動かすだけでも、
首周りの筋肉には不自然な力が加わります。
ですから、例え、左右、上下の軽い運動でも、肩を少し上げて、肩をすくめるような感じにして、首周りの筋肉をゆるませて、首を動かさないと、そのうち不具合がでることがあります。

そして、首の回転ですが、首は、人間の身体の構造上、回すようにはできていません。
私は小鳥を飼っていますが、小鳥の首はかなり柔軟で、簡単にくちばしが背中に届きます。
しかし、首を回すところは見たことがありません。
他の動物でも同じだそうです。
そもそも動物(人間も動物)、哺乳類も鳥類も首を回すようにはできていないのです。

もともと回すようにはできていない構造の部位を動かしているのは人間だけです。


今では信じられない話しですが、私が高校生の頃まで、運動中に水を補給するとよくないと信じられていました。そして水は飲むなと言われていました。
そのうち、練習中に脱水症状などで倒れる選手や生徒がでてきて、
これは「おかしい」ということになり、
ついに、脱水症状や熱中症で死者がでるようになって、
はじめて、医学的な情報や海外の情報を精査した結果、
運動中には、積極的に水分を補給しないと危ないということが分かりました。

私も、内心これはおかしいと思っていて、激しい競泳や水球の練習中には、
分からないようにプールの水を飲んでしのいでいました。
他の選手もそうしていました。

一般的に常識や慣例として行われてきたものの中には、そういうものが多いです。

現在私は、なるべく首の運動はしないようにしています。
首周りの筋肉のコリは、肩や背筋、僧帽筋に関連していることが多いので、
それらの筋肉をまめに動かしてほぐしています。

すると、大体、首のコリはなくなっています。

首を回すことによって出て来るトラブルも、おそらくすぐには出てこないと思いますが、
静かに深く進行するような気がします。

ヴィンヤサのような動きで、手首の骨に、普段かからない方向から絶えず力がかかり、10年〜20年経って重大なトラブルに発展するのと似ていると思います。

おそらく首を回すことによって出て来るトラブルはもっと深刻だと思います。

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