現在の自分は、過去の自分の総決算です。
自分をさらに高めたいと考えたとき、
過去は過去ですが、それをまず認めないといけないと思います。
では、過去の自分が現在の自分にどう関わっているのか?
ちょっと乱暴な言い方ですが、単刀直入に言うと、
それは、それまでの「自分の決断」が現在の自分を作っていると思います。
自分の記憶をたどると、今の自分に至る大事な局面で、
誰でも、ある選択と決断をしています。
どの大学や専門学校に行こうか?
どんな職業を選択しようか、
何をして生きて行こうか。
この人と結婚をしてよいものか、
海外に行くチャンスがあるがどうしようか。等など。
これらの局面で、必ず決断をしているはずです。
あと、細かいところでは、住宅ローンを組もうか?とかいろいろとあるはずです。
この「選択」ですが、
私が、ヨーガの沖正弘師の著作で、とても感銘を受けた件があります。
確か、私がヨーガを始めてすぐでしたから、22歳ころだったと思います。
それは、
「何か大きな決断をするときに、自分の気分を大事にしなさい。
もし、誰が考えても右に行った方が良いと分かっていても、
気分、感情が、それはよした方が良いと訴えることがある。
その時は、迷わず気分に従って左に行った方が良い結果になる」
というような内容でした。
実は、私は昔から気分屋で、それで失敗したこともありましたが、
なんとなく嫌な気分の時は、沖先生のおっしゃるように、自分の気分に従っていました。
それで、良い結果になることが多く、悪い結果になることはほとんどなかったので、
やはり!
と納得した記憶があります。
そして、それは確信になりました。
この何となく嫌な気分は、実に当たります。
人のアドバイスなんて、無責任極まりないものです。
一応、参考程度に聞いてみることはありますが、まず、あてにはなりません。
あてにしてもだめです。
私は自営業ですから、定期的に続けている仕事もありますが、大体、日雇い状態です。
そのつど、いろんな仕事の依頼をこの「気分」によって、受けるか、受けないかを判断してきました。
その判断が、致命的な結果をもたらすこともありますし、
その後の自分の進む方向や、自分への評価へ大きく繋がってきます。
例えば、プロとしてスタートする際に、コマーシャル分野をターゲットにするのか、雑誌書籍をターゲットにするのか、
で大きくその後の進路と自分のスタイル、自分に対する回りの評価は分かれてきます。
乱暴に言えば、コマーシャルをターゲットにするのは、お金のため。
雑誌は、自分のスタイルで撮って、名を売るため。になります。
余談ですが、コマーシャル関係は人間のできた協調型の方が多く、雑誌書籍関係は、俺様タイプの我儘な方が多いです。笑。
コマーシャルにはクレジットはつきませんが、雑誌書籍ではクレジットがつきます。
それで、作家としての名前が売れていきます。
一般にコマーシャルの方がギャラのゼロがひとつ多いですから、
よほど才能に自信がないと、雑誌関係には進みません。
しかし、自分にとって、コマーシャルでずっとやっていく。なんて考えられなく、それはとても気分の優れない感じがしたので、
迷わず雑誌書籍関係をターゲットにすることにしました。
そして、その後もコマーシャルの仕事はチャンスはあっても避けてきました。
それは、結果的に良かったのですが、50歳頃に思わない伏兵が現れました。
その頃自分は事務所を株式にして仕事をしていたのですが、自分にとってカラーの違う仕事をもちかけられました。
クライントは誰一人知らぬ人はいない大企業だったのですが、私は、それを受けてしまいました。
その時のことをよく覚えています。
もう50を過ぎたので、将来、楽に、安定して生活するために、お金が沢山必要だ。
という気持ちと、ちょっとそれは自分には合わない。受けるべきじゃないだろう。という嫌な気持ちが2つありました。
結局、それを受けた結果、私の会社は破産同然になりました。
原因は言い出せばきりがありませんが、結局、自分の決断が一番の原因です。
こうやって、その時の決断をいろいろと自分なりに分析するのは有意義だし、その後の決断に良い結果をもたらすと思います。
ただ、後悔だけはしない方が良いと思います。
後悔すると「過去に生きる人間」になってしまい惨めです。
それは自分の責任であって、それで勉強した。
と嫌な感情は忘れてしまうのが良いと思います。
この「なんとなく嫌な気分」ですが、実は、これは誰にも備わっている能力だそうです。
野生動物が人間にない超能力で危険を察知して回避する力が、進化して、同じように備わっているという説があります。
誰かに初めてあったときに、いろいろと話をしてみて「なんとなくやな人!」
と思った経験は誰にでもあると思います。
それが、「なんとなく嫌な気分」の正体です。
0 件のコメント:
コメントを投稿