2016年12月16日金曜日

「気分が教えてくれる」

現在の自分は、過去の自分の総決算です。

自分をさらに高めたいと考えたとき、
過去は過去ですが、それをまず認めないといけないと思います。

では、過去の自分が現在の自分にどう関わっているのか?

ちょっと乱暴な言い方ですが、単刀直入に言うと、
それは、それまでの「自分の決断」が現在の自分を作っていると思います。

自分の記憶をたどると、今の自分に至る大事な局面で、
誰でも、ある選択と決断をしています。

どの大学や専門学校に行こうか?
どんな職業を選択しようか、
何をして生きて行こうか。

この人と結婚をしてよいものか、
海外に行くチャンスがあるがどうしようか。等など。

これらの局面で、必ず決断をしているはずです。

あと、細かいところでは、住宅ローンを組もうか?とかいろいろとあるはずです。

この「選択」ですが、
私が、ヨーガの沖正弘師の著作で、とても感銘を受けた件があります。
確か、私がヨーガを始めてすぐでしたから、22歳ころだったと思います。

それは、

「何か大きな決断をするときに、自分の気分を大事にしなさい。
もし、誰が考えても右に行った方が良いと分かっていても、
気分、感情が、それはよした方が良いと訴えることがある。
その時は、迷わず気分に従って左に行った方が良い結果になる」

というような内容でした。

実は、私は昔から気分屋で、それで失敗したこともありましたが、
なんとなく嫌な気分の時は、沖先生のおっしゃるように、自分の気分に従っていました。
それで、良い結果になることが多く、悪い結果になることはほとんどなかったので、
やはり!
と納得した記憶があります。

そして、それは確信になりました。

この何となく嫌な気分は、実に当たります。
人のアドバイスなんて、無責任極まりないものです。
一応、参考程度に聞いてみることはありますが、まず、あてにはなりません。
あてにしてもだめです。

私は自営業ですから、定期的に続けている仕事もありますが、大体、日雇い状態です。
そのつど、いろんな仕事の依頼をこの「気分」によって、受けるか、受けないかを判断してきました。
その判断が、致命的な結果をもたらすこともありますし、
その後の自分の進む方向や、自分への評価へ大きく繋がってきます。

例えば、プロとしてスタートする際に、コマーシャル分野をターゲットにするのか、雑誌書籍をターゲットにするのか、
で大きくその後の進路と自分のスタイル、自分に対する回りの評価は分かれてきます。

乱暴に言えば、コマーシャルをターゲットにするのは、お金のため。
雑誌は、自分のスタイルで撮って、名を売るため。になります。

余談ですが、コマーシャル関係は人間のできた協調型の方が多く、雑誌書籍関係は、俺様タイプの我儘な方が多いです。笑。

コマーシャルにはクレジットはつきませんが、雑誌書籍ではクレジットがつきます。
それで、作家としての名前が売れていきます。

一般にコマーシャルの方がギャラのゼロがひとつ多いですから、
よほど才能に自信がないと、雑誌関係には進みません。

しかし、自分にとって、コマーシャルでずっとやっていく。なんて考えられなく、それはとても気分の優れない感じがしたので、
迷わず雑誌書籍関係をターゲットにすることにしました。

そして、その後もコマーシャルの仕事はチャンスはあっても避けてきました。

それは、結果的に良かったのですが、50歳頃に思わない伏兵が現れました。

その頃自分は事務所を株式にして仕事をしていたのですが、自分にとってカラーの違う仕事をもちかけられました。
クライントは誰一人知らぬ人はいない大企業だったのですが、私は、それを受けてしまいました。

その時のことをよく覚えています。

もう50を過ぎたので、将来、楽に、安定して生活するために、お金が沢山必要だ。
という気持ちと、ちょっとそれは自分には合わない。受けるべきじゃないだろう。という嫌な気持ちが2つありました。

結局、それを受けた結果、私の会社は破産同然になりました。

原因は言い出せばきりがありませんが、結局、自分の決断が一番の原因です。

こうやって、その時の決断をいろいろと自分なりに分析するのは有意義だし、その後の決断に良い結果をもたらすと思います。
ただ、後悔だけはしない方が良いと思います。

後悔すると「過去に生きる人間」になってしまい惨めです。

それは自分の責任であって、それで勉強した。
と嫌な感情は忘れてしまうのが良いと思います。

この「なんとなく嫌な気分」ですが、実は、これは誰にも備わっている能力だそうです。
野生動物が人間にない超能力で危険を察知して回避する力が、進化して、同じように備わっているという説があります。

誰かに初めてあったときに、いろいろと話をしてみて「なんとなくやな人!」
と思った経験は誰にでもあると思います。
それが、「なんとなく嫌な気分」の正体です。

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