2016年12月14日水曜日

「成功法則」について

私が初めて「成功法則」というものを知ったのは、約30年前にアメリカに住み始めてからです。

そもそも成功法則は、アメリカのキリスト教プロテスタントから発生しています。

人間は、成功して幸せになるように生まれついている。
幸せになるには、そのために必要な富を得るためにはどうしたら良いのか。
ということを科学的に研究したものです。

日本では、まだデール・カーネギーの成功法則のセミナーしかありませんでした。

私は、アメリカで、テレビや新聞の広告で、そのようなものがあるということを知り、
ナポレオン・ヒルやジョセフ・マーフィー、マックスウェル・モルツ博士の著書を読んで感銘を受けました。

余談ですが、成功法則のジョセフ・マーフィー氏と、確率性の面白さで有名なマーフィーの法則のマーフィー氏は別人です。
日本では混同されています。

アメリカでは、実業家だけでなく、大リーグの選手やNFLの選手などの有名人まで、ごく普通に、この法則を活用していることに驚きました。

成功法則をしっかりと学んだ人に会うと、すぐに分かります。

人の目をしっかりと見て、話しを聞いて、
絶妙な間合いで、意見を述べて、そして考えを展開していく。
そのやり方がとても訓練され、洗練されています。

そして、何より、自分のビジョンをしっかりと持っていて、
目的、目標を持って動いているのが分かります。

私は、成功法則は舟のナビゲーションのようなものだと思っています。
目的に向かって、しっかりとナビゲーションをセットする。

ナビゲーションは四六時中チェックする必要はありません。
要所要所で定期的にチェックするだけです。

しかし、いくらナビゲーションが優れていても、舟がポンコツであると話になりません。
しっかりとした推進力のあるタフな舟が必要です。

しかし、ここが成功法則の所以たるところですが、
いくら舟が優秀でもナビがだめだと、目的地につけないだけでなく、危険な状況にもなります。

日本では、努力して結果を出していれば、そのうち、誰かが見出してくれて、成功するだろう。
というような考え方が支配的でしたが、
私は、全くそうは思いません。

しっかりとした能力と、目的地に辿りつくナビゲーションが両方必要です。

日本でも、創業者で大成功した実業家や、学者、スポーツ選手は、皆、このビジョンを持っています。
調べてみると、知らず知らずに成功法則を実行していた方が多いのですが、
アメリカの凄いところは、それを法則化、マニュアル化したところです。

ただ、「成功法則」の「成功」は金銭的なものだけではありません。

自分が考えるところの「成功」で、自分も人も幸せにするものです。

欧米での成功法則はキリスト教プロテスタンティズムから来たもの。
日本の成功法則は、間接的に仏教や儒教から来ています。

偉大なグル、中村天風師は、日本での成功法則の元祖だと思います。
中村天風師はチベット〜ネパール系のヨーガの大家で、
そういう意味では、ヨーガを成功法則に活用した初めての方です。

私は、一度、自分が感銘した成功法則に出会ったら、
もう、それを愚直に実行するだけだと思います。

私が読んだ成功法則訓練には、共通したものがあり、
自分の目的を短期、中期、長期に渡っていくつか書き出して、
そのために何をするのかを決定したら、あとは何も考えず実行するだけ、法則については放おっておいてもよい。

ただ、途中で大失敗があったときは、修正の必要あり。のシグナルかもしれないので、
立ち止まって考えること。

というものです。

そして、ここが大事ですが、自分の目的を自分の潜在意識に落とし込むには、
每日何度も、想念して、それを繰り返しますが、
人間の潜在意識がそれをキャッチするのに、最低で2ヶ月かかります。

これは、ヨガやスポーツのトレーニングとも似ています。成功法則も同じです。

ただ、成功法則の実行は人によって効果に大きな差があります。

全くだめな人もいます。

それは、人間の土壌ともいうべき、その人の心的な傾向に由来します。

わかりやすく言うと、心配症の人、疑り深い人、ネガティブにばかり考える傾向のある人、常に他人と自分を比較する人には、どんなに忠実に実行しても、ほとんど効果がないどころか、逆効果なところがあると思います。

効果があるのは、それとは全く逆の人です。

ですから、楽天家の方が何事にも成功すると言われるのだと思います。
成功した人は、成功するずっと前から笑顔が素晴らしい方が多いです。


私も約30年前に、自分の目標を具体的に(例えば、どういう雑誌やファッション誌の仕事をしたい)とか書き出して、
每日、それを見ては、その仕事をしている自分を妄想してニタニタしていました。

しかし、しばらくして、忙しくなったりして、忘れていました。

そして、50歳を迎えるころに、ふとそのノートを思い出して、見てみたら、
驚いたことにその約9割はすでに実現していました。

ただ、自分として致命的だったのは、
そのノートに金銭的な成功について何も書いていないことでした。

潜在意識の世界は、それも忠実に実現してくれて、
私には、あれだけ、多くの様々な仕事をしたのに、
なぜか、お金は残っていませんでした。

破産同然になったのも、そういう金銭的なことに無頓着だったからかも知れません。

ただ、それも、自分が望んでいた事かな?
と今では考えています。

結果的に、金銭面では成功はしませんでしたが、
世界中のセレブリティを様々な雑誌で撮ることができて、これまでは、幸せな人生だったと思います。

そういう意味では、アメリカで、ナポレオン・ヒルやジョセフ・マーフィー氏の著作と出会ったことは、
自分にとって運命の出逢いだったと思っています。

成功法則は、それをどう捉えるかです。
楽天家で妄想家、思い込んだら愚直に実行する人。
そういう人には、とても向いていて、力になると思います。

逆に、最初から疑ってかかる人には、何の力も与えてくれないと考えています。

ただ、読み物として、読んでみると面白いと思います。

アメリカの良き時代を感じることができます。

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