2016年12月10日土曜日

「腐らないで枯れる」


以前、近所に無農薬無肥料の自然栽培の農家があって、
そこで野菜を買っていたのですが、
引っ越してしまったので、
ネットで信頼のできそうな農家を選別して、
無農薬、無肥料の米と野菜を購入しました。

先日到着して箱を開けたところです。

平成7年の冷害で、日本の稲作のほとんどが大被害を受けて、日本の台所事情がピンチになりましたが、全く被害を受けずに例年どおりの収穫量があった地域が各地にあったそうです。

それらは、例外なく、無農薬、無肥料の稲作地域だったそうです。
結局、枯れたのは、化学肥料や有機肥料の助けを借りないと育たなかった稲で、農薬で土の微生物が死んでしまい、土地がやせ細ってしまい、生命力が無くなっていたわけです。

もちろん、美味しさはあるのかもしれませんが、
全く稲自体が抵抗力のない、食べても、あまり栄養にならない稲が多いということが言うことができると思います。

炭水化物ばかり食べていると栄養が偏る。

と言われますが、
私は、そもそも炭水化物の代表と呼ばれる、米やイモ類に栄養価がなくなったのが原因だと思っています。
もちろん、白米と玄米や五分つきの米では栄養価が全く違いますが。

野菜も、私が子供の頃は、庭の畑で栽培していました。
もちろん、農薬は使わないし、肥料は、枯れた草を積んで堆肥にしたものをそのまま使っていました。
秋になると、鈴虫やコオロギが沢山住み着いて賑やかでした。

そこでとれたトマトは、今流行りのフルーツトマトのように糖度の高い甘いものではありませんでしたが、本能的に、生命力のあると分かる、独特の野菜の匂いと酸味がありました。

ですから、甘いトマトは不自然で、ちょっと抵抗があります。
食べても身体が元気になる。という実感がないのです。
ただ、甘いだけ。

肥料を使って栽培した野菜をそのままにしておくと、腐ります。

しかし、

全く肥料を使わず土地本来の微生物だけを頼りに栽培された自然栽培の野菜は、腐らないで、枯れます。

この腐る。ということと、枯れる。ということの差は大きいです。
腐るということは、それだけ不自然な養分を吸い込まされている。
ということで、
何千万年も野菜類は、原種の段階から、肥料などを与えられることなく進化してきたわけですから、
生物学的に、肥料を与えられた野菜は不自然なわけです。

基本的に、農家のひとたちは、自分たちの栽培した作物は食べません。
まあ、化学肥料を与えて、農薬をふんだんに散布した作物は、誰だって食べたくはないと思います。家族用の畑がある農家は多いです。

先日アップした記事にあったように、アメリカの大規模畜産農家の人が、肉を食べなくなったのと同じことです。

私が以前、野菜を購入していた農家の方は、
掘り出した人参の皮をさっと剥いて、その場で齧っていました。
もちろん、自分用の野菜と出荷の野菜は同じです。

本来、こういう農家が当たり前だったのですが、
なんでも大規模になると弊害がでてきます。

私のように、菜食ということを考えた場合、
このような、無農薬、無肥料、の自然栽培の米と作物というのは大前提です。
でないと、あっという間に、栄養不良になってしまうと思います。

アメリカのベジタリアンやヴィーガンも、食べるもの以上に、
作物の素性にこだわります。
見せかけの美味しさではなく、生命力を与えてくれるものか?
ということだと思います。

日本ではこれらの無農薬無肥料の野菜や米は通常の価格の大体3割増くらいでしょうか。

しかし、これはプライオリティ(優先順)の考え方の問題で、
何を選択するかです。何を大事に考えるかの問題です。

私の場合は、無駄に思える呑み会などは一切断わっただけで、
その差は簡単に埋められました。
それに、不健康になった場合のマイナス。
治療代、病気になったときの事を考えると安いものです。

私は、病気になって仕事ができないと、収入が無くなります。
生活ができなくなります。
これは、フリーになったときから常にある危機意識です。
どんなに稼いでいたときにも、この危機意識がありました。

ですから、全ては健康で働けるためには、どう危機管理したら良いのか?
に意識が行っています。

最近、ネットで、評判の良い、自然栽培農家のサイトを覗くと、
売り切れが多いのに気が付きます。
ネット時代になって、こういう知識が広まり、健康意識が高まっているのだと思います。

あなたは、あなたの食べるもので出来ている(You are what you eat.)
という言葉があります。

まさにそのとおりだと思います。

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