2016年11月20日日曜日

「体内時計と目標タイム」

ベントアームプランシェ from 井手宏幸 on Vimeo.

一般に体内時計と言ったら、昼夜の太陽の光と闇夜を感じ、人間の規則正しい生活を測る一種の人間の本能的なものですが、
ここでは、文字通り、時計を見ないでどれだけ正確にカウントできるか。
という意味で話題にしました。

競泳のマイケル・フェルプスは14歳の頃、ボーマンコーチから、1500mを15分で泳げ。
と命令されたときに、15分00:08秒で泳いだそうです。
時計を見ていないのに、誤差は0,08秒。
もう、これは神の世界です。

この体内時計は、ある練習を一日何時間も何年も続けていると誰にでもできてきます。
もちろん、マイケル・フェルプスは特別ですが、
私は、200m自由形×20本の練習で、全本数、設定時間(2分50秒)の大体2秒以内に収めていたことがあります。
そして、回を重ねる毎に誤差は縮んできます。
優秀な選手は、誤差が一秒を切るそうです。

これは、「練習」「訓練」の本質的なものを示していると思います。
人間は、設定されたものに、本能的に近づいていきます。
本能的ですから、意識していてはできません。
それは、繰り返しの「辛さ、キツさ」の後にやってきます。

この無意識の体内時計が、今どうなっているのか?
と思って、昨日、動画のベントアームプランシェを1分×5本やってみました。
動画は、最初はスローモーション、途中はコマ送りに速くなって36秒程度にまとめてあります。
ポーズを開始してから、まず、頭の中に数字のみが浮かぶように意識して、
一分だと思ったところで、止めます。
その後、ビデオのタイマーを見て、どのくらい正確だったか確認します。

最初は2秒くらい誤差がありましたが、その後、誤差は縮んで、最後には1秒近くになりました。
1分で1秒と言えば、昔の自分からしたら、あまり良くないタイムですが、
長いブランクの後なので、まあまあかな。とも思います。

しかし、

意識の中が自動カウントモードになったら、このハードなアームバランスがあっという間に1分できます。
通常、意識していない状態だったら、20秒もすると、ああ、だめだ。
と止めてしまいますが、ここが意識の面白いところです。

目標タイムというのは、一種の自己暗示で、一見不可能なことを可能にするものだと再認識しました。

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