新年、あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い申し上げます。
「I've seen things(いろいろと見てきた)」
と、名画ブレードランナーで末期の時を迎えたレプリカント、ロイ(ルトガー・ハウアー)が語っているシーンが30年以上経った今でも頭に残っています。
これは、祖父が1930年頃の中国、天津で撮影したストリートフォト。
隠し撮りだと言っていました。
高価なカメラは現金と同じ。
命を失う危険があった時代です。
実際に祖父の同僚は何人か暗殺されたそうです。
命を失う危険があった時代です。
実際に祖父の同僚は何人か暗殺されたそうです。
当時天津はフランス領。フランス租界と言って、
フランス人が多く住み、
当時すでにルイ・ヴィトンやゲランの店舗があり、
パリがそのまま引っ越してきたようだったと祖母は語っていました。
たまに、天津から東京に出張すると、銀座のあまりの田舎臭さに驚いていたと言います。
それだけ、当時の天津や上海はパリと並ぶ国際都市で、
20世紀で最も文化が熟覧していた都市のひとつだと言われています。
同じ東洋の東京が、
とうとうそのような文化熟覧の時期を迎えなかったのに対して対照的です。
この映像、まるでブレードランナーの世界。
ロバートオカザキの屋台が登場しそうな雰囲気です。
ロバートオカザキの屋台が登場しそうな雰囲気です。
このような光景を「いろいろと見てきた」祖父が、末期の時に、
「いろいろとあった人生だが、あっという間だった」
と言い残して亡くなりました。
「いろいろとあった人生だが、あっという間だった」
と言い残して亡くなりました。
自分のその後の人生は、この祖父の人生と、その一言で決定したと思っています。
そして、その後観たブレードランナーのロイの言葉に、祖父の姿を見ることができました。
自分は、人生とは、どれだけ、いろんな光景を目にすることができるのか、経験することができるのか、だと思います。
ネットやテレビで見る光景は薄いLEDパネルに写っている情報に過ぎません。
本も、紙の上で死んでいる情報。
それらをほんものの認識として自分のものにするのは自分の行動。その経験が必要です。
現場で見て、感じた経験は、自分の心の中に抱えて黄泉の国へと旅立てますが、
お金や財産は置いていかないといけない。
人生は一度きり。
思い切って、世界に飛び出して、動き回るということは
かけがえのない経験を与えてくれると思います。
ヨガの世界でも、放浪の末にヨガの先生になった方は面白い。魅力的です。
話にリアリティがあります。
若い方にはどんどん世界に飛び出して、いろいろと経験して欲しいと思います。
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