PTSDは、ストレス障害とか、トラウマに近い意味。
最近よく聞かれる言葉です。
私にもあります。
それは普段、意識しませんが、何かあると姿を現します。
PTSDは、やはり、その経験が若ければ若いほど強いと思っています。
私の場合は、暴力を受けたとか、そういうことではありませんが、ある意味、精神的に受けた暴力に近いかも知れません。
一つは、生まれてすぐに、食品公害にあって左耳の聴力を失い、瀕死の状態になったこと。
もう一つは、その後、小学校低学年の頃に、その被害のために、末期がん患者の病棟に入れられたことです。
こちらの方が酷い。
もちろん私は癌ではなかったのですが、容態が急変したときに、小児科病棟が空いていなくて、
たまたま空いていた末期がん患者の病室に入れられました。
そこは四人部屋で、状態がいよいよ悪くなると、個室に移され、大体、2〜3日以内に亡くなります。
私は病室で、もちろん最年少でしたので、
皆、可愛がってくれました。
その患者さんたちが、状態が悪くなると個室に移される。
そして、ある日、看護婦さんが、誰々さんが亡くなったのでお見送りしましょう。
と言われ、白布に覆われた遺体を見送る。
そういう経験が約一ヶ月続きました。
あとで聞いたのですが、その病室からの生還者は私ひとりだけだったそうです。
その頃の記憶で、はっきりと私の中に残っているのは、学校の記憶ではなく、その病室の記憶です。
ほとんどの患者さんの名前と顔は覚えています。
その記憶の鮮明さが、ずっと、私のPTSDそのものでした。
しかし、もう60歳も半ばになって、いつも死を日常的に意識するようになって、そのPTSDが、弱くなってきているように思います。
人間、いつ死ぬか分かりませんが、
自分も、見送った人たちの仲間になる時期が近づいたのを
本能的に分かってきたのかも知れません。
常に「死」を意識して一日一生で生きる。
それも、ヨーガを続けてきて特に意識するようになったことです。
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