2018年2月14日水曜日

「体幹は二本ある」

外は5度くらいの寒い一日だったので、ストーブを焚いて、
ハタヨガの基本ポーズをやったあとに、アームバランスをやってみました。

下の写真はマユーラーサナですが、身体は肘の上に乗っけています。
上の写真はマユーラーサナに見えますが、身体は肘の上に乗せていません。
横位置の手で椅子を掴んでいるので、両肘は体側に位置して、平行です。

身体の傾きの角度は45度が最も楽です。
水平に近づくにつれて、バランス能力と筋力が必要になってきます。

最初30度くらいで安定させて、身体を前傾させながら平行に近づけます。
このポーズでよく、バンダの締め方などの質問を受けるのですが、

この場合、バンダを絞めて、まっすぐに、身体を棒のように固定化するのではなく、
二本の並行する体幹(Trunk)を左右頭と足先の前後に方向に引っ張って、
その結果、バンダが締まるようにしています。

このあたりは、感じ方、考え方の違いですが、
私は、最近では、バンダで締めるというより、バンダができるように、身体をコントロールするようにしています。

床に立って、身体をぐっと伸ばして万歳の格好をすると、左手と左足、右手と右足に、それぞれ並行する二本の線ができます。
その二本の線上にそれぞれ、Trunk(体幹)があります。
体幹は身体の中心に一本あるのではなく、このように、二本あります。
体軸は一本ですが、体幹は二本。

この二本の体幹を交互にコントロールすることによって、安定した力を発揮する。
これを二軸理論と言います。
実は、B.K.Sアイアンガー師もインタビューで、体幹は二本あると指摘されています。
競泳や剣道、カラテの世界でもこの二軸理論が主流です。
私は、高校時代に泳法を矯正されるときに、この二軸理論を叩きこまれました。
カラテの突きも二軸理論の体現です。

古武道家の甲野善紀師の難波歩きも、まさにこの理論上にあります。

この2つの体幹を交互にコントロールする。
という感覚が、ヨガのポーズでも生きます。
というより、ヨガのアーサナは一本の体軸と2つの体幹を意識と呼吸でコントロールする。ということができると思っています。

面白いのは、シールシャーサナ(頭立)を二軸理論で教えると、それまで、身体のセンターで体幹を感じていた人とは思えないようにアーサナが安定します。
これは、それまで意識してこなかった二本の体幹を意識できた効果だと思います。

体幹が二本あることに気が付き、意識する。
そうすると変わります。
ある意味、人間は、イメージの世界に生きていると思います。

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